第四部50話 運命の二人(真名井御前と空海11)
自分で思っているだけなのか?
それとも本当に「使命」があったのか?
誰にも証明することはできないのですが、
淡路島のおのころ島神社に運ばせていただき、
お二人の魂の絆を深めさせていただく役割をおおせつかったのだと思っています。
「何をアホな」と言われてもいいのです。
なんとなくそんな感じがするのです。
眞名井御前が弘法大師空海さんの胸元でゆったりとくつろいでおられるような気がするのです。
弘法大師空海さんは真名井御前という運命の人と出逢われたのだと思います。
お二人は本当に一緒になりたかったのではないでしょうか。
僧侶として生きる上では一緒になることはできなかったので、
生きていても死にそうな「極限状態」だったのではないでしょうか。
空海さんは永遠の禅定の状態になることで、その苦しみから抜けようとされたのだし、眞名井御前はその一日前にお亡くなりになられたのだと思います。