第五部38話二度目の御厨人窟(再び御厨人窟に6)
Bさんに御厨人窟に連れて貰った時、
室戸世界ジオパークで空海さんコーナーをしっかり見たせいか
海と御厨人窟の位置関係が変わったのだ、という点をしっかり感じ取りました。
昔、空海さんが御厨人窟で修行された時、この洞窟からすぐ前に海があったということです。
洞窟からは海と空の青しか見えなかったということなのです。
大学中退して悟る
https://youtu.be/GTHYfPXCF_w
その感覚に意識を向けました。
太平洋の大きな海の波の音がすぐそばで、ザザーンと響いて伝わる、そんな洞窟で
空海さんは「虚空蔵聞持の法」(虚空蔵菩薩の説く記憶力増進の秘訣)に従って、虚空蔵菩薩の真言(なうぼう・あきゃしゃ・ぎゃらばら・おむ・あむりきゃ・まりぼり・そわか)を百万回唱える修行を一心不乱に取り組まれました。
空海さんが若い頃に書かれた「三教指帰」の序文にその時のようすが書かれています。
(たまたまですが、昨日「三教指帰」の本が届いたので、届いたばかりの本を見ながらこれを書いています)
その当時の僧侶は「公務員」でしたから、天皇や地位の高い貴族につかえることがメインとされていました。
しかし空海さんはそれだけでなく、広くこの世界の全ての民を救おうと考えておられました。
その心意気が「三教指帰」の文中に見て取れます。
そして虚空蔵菩薩の応化(おうか)といわれる「明星」が空に現れたとか、口に飛び込んだとか、書かれています。
洞窟の中から見えるのは青い海と空だけだった時に、そこに明星が現れると、一体どれほどの感覚を味わうことでしょうか。
ちなみに前回御厨人窟を訪れた時の感覚を記録しているブログ記事はこちらです。
第五部4話 御厨人窟(御厨人窟4)
https://yulilove.hatenablog.com/entry/2022/04/05/205501
こちらも合わせてお読みください。
その日はそこまでにして、観光は翌日の朝に、という事で、Bさんに岬観光ホテルまで送って頂きました。
続く