Smileゆり(柳澤由理)のはてなきブログ

魂と身体から自信を取り戻す・世界平和のメッセージ

世界平和第二部087話(秋の伊勢研修6)夜間参拝

 

天皇陛下が冬(旧暦)の夜中の寒い時に「裸足」で、

収穫した穀物などを天照大御神にお出ししてもてなす

大嘗祭」の神事を行われる・・・

という話を講演で聴いて、清掃研修ツアー参加者の方々は、

心をひきしめたようです。

 

「これは、なんということだ。

日本と言う国は、天皇が代々即位した時の「大嘗祭」や

 毎年の「新嘗祭」は、

寒い夜中にも関わらず、日本のため、我々日本人のために

裸足で神事を行ってくださったのか・・・。」

と思い、愕然とした気持ちで受け取ったようです。

 

私も含めて、皆さんの表情が講演前とは違いました。

 

講演のあと、夕食の時間になりました。

ツアー参加者は、それぞれ、きりっとひきしまった面持ちで、

お料理をいただきました。

 

お料理のあと、「内宮の夜間参拝」が特別に行われました。

 

伊勢神宮の内宮の宇治橋の前に来ると

「夜間の参拝を禁ずる」という看板が

立ててありました。

 

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内宮の夜間参拝(特別許可)

研修ツアーの案内者が伊勢神宮の警備の人に

許可をいただいて、

ツアー参加者は行列を作って宇治橋を渡りました。

 

宇治橋をわたって、内宮のなかに入ったら

私語を謹み、携帯も使わないでください、

と初めに注意がありました。

 

その理由は、夜でまわりが静かなので、

なんでもない話し声が響いてしまうことと

それから、

こんなに静かに参拝できる機会はめったにないし、

せっかくの機会なので、参加される皆さんが
心のなかで、静かにむきあって参拝できるように

環境を整えるため、

私語と携帯の使用をご遠慮ください、という事でした。

確かに他に参拝客のいない時間帯、夜間の参拝

というのは珍しいことです。

この清掃研修ツアーに参加でもしなければできないことです。

この静けさを噛みしめながら参拝しようと思いました。

 

夜ですが、心配したほど寒くありませんでした。

 

橋を渡る時ごとに、整列して渡っていきました。

 

内宮の正殿の階段をあがり、右の端によって、

全員で参拝をしました。(御垣内ではなく一般参拝です)
荒魂宮は近くまで来て、あちらの方におられる、と

その方向をのぞみ、静かに手を合わせてお参りしました。

 

参拝を終え、最後に宇治橋を渡る時も整列して

全員で渡りました。

 

いつもだと、神様の声を聞いて、受け取ります。

しかし、その時は

どうやら意識ではないところで神様の声を

受け取っていたようです。

 

からだの奥深くの、心を澄ませ

耳を澄ませて、ようやく感じ取れるか、

聞き取れるか、というようなところに

なにかしら「響いて」いる感じでした。

 

それは「存在していること」とでもいおうか…。

神様が存在していることは心でしかわかりません。

心で思うこと、や、受け取ることでしかわかりません。

そういった「心の働き」というようなものを

感じました。

 

暗い夜の闇の中、宇治橋を渡って戻って行く時

いつもだと橋の上から川の流れが見えるのに、

それは見えません。

 

いつもだと見えるものが見えないので、
頼りない感じがしました。

 

でも私たちは、それぞれに生きている人生、

暗い夜の闇の道を歩いているとも言えます。

 

次の瞬間、何が起こるか、誰と出会うか、

誰にもわかりません。

昼間の道を歩いていれば、次の瞬間何が起こるか

わかる、というものでもありません。

 

明るい道だからこそ見てわかるものもあれば

明るい道でも見えないものってあります。

 

それでも歩いていけるのは、生きているからだし、

人々と関わり合って生きているからでもあるし、

助け合って生きているからでもあるなぁと思いました。

 

夜間参拝している時、途中から主人と手をつなぎました。

 

主人と手をつないで歩くと、いつも思ってもみない優しさが

手の平から伝わってくるのを感じます。

 

いつだったか、ただ手をつないでいるだけなのに、

からだの奥から嬉しさがこみあげてきて、

涙が出そうになりました。

 

主人と出会わせていただいたご縁というのは

ありがたいものだと感じながら、宿泊先まで

歩いて帰りました。

 

清掃奉仕は翌日です。

続く