第四部24話 玄奘三蔵法師に会う(薬師寺5)
薬師寺に到着したのが遅かったものだから、大講堂を見終わった時には4時半になっていました。
「いちばん見たいと思っている『玄奘三蔵院伽藍』の所にいかなくっては!」
と思い、行き方を教えて貰いました。
(薬師寺の境内マップ
https://yakushiji.or.jp/map_keidai.html )
入ってきた時の「北受付(唐門)」からいったん出て、右へ行けばすぐの門が見えます。
そこに玄奘三蔵院伽藍があります。
そこを公開していない時期もありますので、拝観される方は、
事前に薬師寺の公式サイトでご確認ください。
境内に入ると、薄墨桜が咲いていました。
ずうっと奥に進んでいくと玄奘塔があり、そこに
玄奘三蔵法師 が インドから持ち帰った経典を片手に、いらっしゃいました。
(この玄奘三蔵像を彫られた方、
大川逞一さんについて書いてある本、見つけました
興味がある方はクリックしてください。)
私は心の中でご挨拶しました。
「玄奘さん、私は『三蔵法師玄奘ものがたり』の動画を描かせてもらっています。」
わかっておる、と、言われたような。
「劇画タッチで、お心を感じながら描かせて頂いていますが、
たぶん実物とはお顔が違うのでしょう。すいません。」
と謝ったら
「それはいい」
と言われたかのような。
「西域は自分の知らない所ですが、精一杯描かせていただきます。」
と言ったら
お顔がちょっとゆるんだかのような?
ご挨拶が終わって、ちょっとうしろに下がったら「不東」と書いてある額が上の方にあるのが見えました。
西域の旅に出て、天竺に到着するまでは「東」(唐、長安)には戻らない!という固い決意をされていたそうですね。
その決意が「不東」なんですね。
続く