世界平和第二部069話 書くように言われた (祟ってない4)
しばらく行くと下御霊神社がありました。
「御霊八所の神を祀り疫病災厄から朝廷と都民を守護する神社」と書いてありました。
鳥居の所でお辞儀をして、それから入ろうとしたら入れませんでした。
「あー、形だけのお辞儀ではダメなんだ」と分かりました。
心をこめて、礼をしました。
それからだと、入れました!
それから正門があります。とてもきれいな彫りがほどこされています。
御所の建礼門を移したと説明がありました。
この正門もお辞儀をして通ろうとしたら通れませんでした。
心をこめて「礼」をしたら、通れました。
観光をしに来たわけではありませんから、いつもより心をこめて、礼儀をわきまえることが大事なんですね。
神社の神様には、私の心の中で感じたり思ったことは筒抜けです。
手を洗い、拝殿の横を通り、本殿の前に来ました。
いつもだったらお賽銭をしてから二礼二拍手一礼のお参りをするのですが、「二礼二拍手一礼を先にしなさい」と指令がきて、その通りにしました。
それからお賽銭をしようかと思ったら、「先にお参りして、お賽銭はあとから」と指令がきました。「なんでだろう?」と思いながら、その指示の通りに手を合わせました。
不思議な感覚がしました。
次のような感じでした。
ひゅうどろどろどろどろ、という歌舞伎とかでお化けがでるような音がちらっと聞こえかけ、「よぉくぅ」と怨念がましい声がしかけたところで、
急に拍子が明るく変わり「書いてくれましたねぇ。」という声になりました。
実はその時点では私はまだ何も書いていないし、どう書くかも決めていない段階でした。
まだ取材の段階です。それなのに「よく書いてくれましたね」と言われたので、「えぇええぇ?」と驚きました。
神様の世界では時空間を超えているのでしょう。
そしてまだ何を書くのか、決めていなかったので、
「神様の世界でもう私は『書いた』という事ですが、
どういう事を書いたのでしょうか?」と私は声に対して尋ねてみました。
すると「祟ってない!」と声がしました。
「あぁ、早良親王さんは祟ってないんですよね。
他の方々のことは存じませんが、早良親王さんは祟っていないんですよね。」
と心の中で答えました。
神様の世界では、もう既に、私は「早良親王さんは祟っていない」ということを書いたことになっているのです。驚きです。
それからお賽銭箱に、浄財をいくら入れるか指示があり、その通り入れました。
入れるのに躊躇していたら、「ひゅうどろどろ」と聞こえかけてきたので、
えぃっと入れました。すると、スカッと爽やかになりました。
そして「許しなさい」という声がしました。
「許す? え? 私が何を許すんだろう?」と思いましたが、その場ではとりあわず、後で考えることにしました。
本殿のお参りが終わって、境内の末社にも手を合わせ、お参りを済ませました。
帰ることにしました。
神社をおいとまして、久しぶりに寺町通を歩いて地下鉄の駅まで歩くことにしました。
歩いていると、だんだん南の空が怪しい雲行きになってきました。
まるで妖怪お化けでも出てきそうな雰囲気の黒い雲が出ていました。
続く