世界平和第二部068話 あの神社に呼ばれた?(祟ってない3)
桓武天皇柏原陵にお参りしてから三カ月間、早良親王の事は保留になっていました。
(早良親王というのは、桓武天皇の弟さんで
兄桓武天皇の邪魔をしたと疑われた方です)
その間に、三輪山に登ったり、出雲大神宮にお参りしたり、大物主命や大国主命について考えたりしました。
ある日の朝方、目が覚める寸前の夢で、再び、呼ばれました。
夢の中で、私の目の前に「ある神社」に訪れようとしていました。
夢はこういう夢でした。
それは初めて行く神社でした。
境内に足を踏み入れると、「恨んでいる~」という気持ちが伝わってきました。
そしてその神社の神様が私に何かを訴えている気がしたので、
「何か私に御用ですか?」と尋ねました。
すると「お賽銭をしてください」と言うのです。
ということはお参りをして、主人から預かっている家計の財布からではなく、
私自身のお金でお賽銭してください、ということですね。
でも頼まれなくても、私は普段から、神社にお参りする時は、
自分のお金でお賽銭しています。
わざわざ頼んでくるというのは、何か特別なことがあるのかもしれません。
そこで目が覚めました。
まだ太陽がのぼる寸前の、朝方の涼しい空気のなかで、私は
「これは、京都の下御霊神社だ」と思いました。
念の為に直観に向かって「上御霊神社ですか?」と尋ねてみました。
「ちがう」というサインに、私の首が横に動きました。
何故、上御霊神社ではなく、下御霊神社なのか、というのはわかりません。
それで
「私は今日、下御霊神社に一人でお参りしよう」と決めました。
その時、まだ時間が早かったので、もう一度寝ました。
すると夢が続きました。
その神社の神様が言うのです。
「たたっていない!」と。
確か、早良親王さんをはじめとする「不実の罪を着せられ流刑され憤死された高貴な身分の方」の魂が「祟る(たたる)」ので、その昔、平安京(京の都)は疫病が流行ったり天変地異がおこったりするのだ・・・と平安時代の人々は考えたそうです。
「わては、たたってなんか、いませんよ」
と言っているのですね。
「そうですか、たたっていない、というのですね。うんうん」
と受け取ったところで、再び目が覚めました。
それで家事の支度をすませて出かける用意をしました。
その時に、ふとSNSを見ました。
すると「一年前の今日」と言う写真記事が出てきました。
その記事の内容というのは・・・。
一年前のその日(九月四日)に、「平成30年台風21号」により、電信棒が強風でなぎ倒されたりして、関西地方をはじめ全国に多大な被害を受けました。
宇治神社の鳥居も倒れました。
私は、主人とふたりで3時間半の停電を経験しました。
・・・そのことを書いた記事でした。
昔だったら下御霊神社に行って
「神様~!嵐をおさえてください」と頼むような感じです。
「あれから一年か…、昨年平成三〇年は本当に天災が多かった。」
呼ばれた、という感じがするだけでなく、
あの停電があった日から丸一年経った日だからこそ、
下御霊神社にお参りに行くということなんだな、と思いました。
家事をすませ、下御霊神社に行く事にしました。
降りて西に向かって歩きました。
その時もうすぐ正午という時間でした。
「そろそろお昼ご飯という時間だなぁ」と思いました。すると
「お昼ご飯を食べてから神社にいらっしゃい」と声がしました。
ふつう、神社にお参りする時は、
「どこかに寄ってから神社に行くのはいけない」
とされています。
ですからその「声」に向かって言いました。
「え? 先に食べてもいいのですか?
私はお参りしてからお昼ご飯にしようと思っているのですが」
と言いました。
すると「声」は
「いいのですよ。神社の近くにあります。」
と言います。
その声が言い終わると同時にある店の看板が目に入りました。
まるでこの店に入りなさい、と促すようなタイミングです。
「うーむ、できすぎだ。」と思わずうなりました。
その店は何十年も前に入ったことのある店です。まだやっていたんですねー。
ランチを頂きました。味覚も量も私にちょうどいい具合でした。
しばらく行くと下御霊神社がありました。
「御霊八所の神を祀り 疫病災厄から朝廷と都民を守護する神社」と書いてありました。
続く