世界平和第二部074話 怒りの獅子と神様(祟ってない9)
ツアーの皆さんと一緒に上御霊神社の境内に入りました。
すると目にとまったのが、
「応仁の乱が勃発するきっかけになった御霊合戦というのが御霊の森で始まりました」
という説明書きと石碑でした。
「応仁の乱~!
そういえば山城国一揆が起こるきっかけになったのは応仁の乱だったなぁ」
と思いました。
一人で参拝するのではなく、ツアーの人達と一緒に訪れたので、「ぞわぞわ」とか「こわごわ」という感じはありませんでした。
すごく沢山の人に祀って頂いて、浄化されているような氣というのを感じました。
この上御霊神社は京の都ができた当初からこんにちまで、不実の罪を着せられて憤死した高位の人の魂を祀って祈り捧げてきた神社でした。
同時に、千年以上、この町を守護する神社であり続けました。
ですから、これはかなり深い浄化をされてきた地です。
けがれているはずがありません。
本殿に一人で行き、二礼二拍手一礼をして、お参りしました。
その時「祟っていない」という声と、風が吹くのを感じました。
上御霊神社の境内に足を踏み入れた時から、爽やかな風が吹くのを感じていました。
ふと目をあけてみると、正面のやや上に、綺麗な飾りが垂れさがっているのが見えました。
8つの飾りが綺麗にそろえてありました。
見ていると、その8つの飾りのうち、一番左の飾りだけが動き、他の飾りは全然動きませんでした。
一つだけ動いているのは「早良親王」の声ではないかと思いました。
「私は悪行を働いていない! そして祟ってもいない!」
と訴えているのではないか、と思いました。
一つだけ揺れたということと、早良親王からのメッセージを受け取った、ということを、この「世界平和」の記事に書いていいか? と尋ねました。
「はい、是非お書きなさい」と言われたように思いました。
この上御霊神社の本殿には八人の不実の罪を着せられて非運の末亡くなられた高貴な方が祀られています。そのうちの一人、早良親王について研究しています。
早良親王さんについてのみ、考えさせていただいています。
その日のツアーは終わり、初めのツアーが始まった地点に集合して、パソコンを使って、ツアー内容でどんな発見があったか、を話す会談がありました。
それが終わってから、懇親会には参加せずに帰りました。
その翌朝のことです。
一週間ほど前に、はじめ「下御霊神社に行きなさい」というメッセージがきた時と
似たようなメッセージの声(?)が響きました。
目を閉じたままで、その声なき声に意識を向けました。
すると、綺麗で繊細な飾りをつけた、細面の顔立ちの人が現れました。
でもお顔は見えません。シルエットだけです。
「祟っていない事、わかってくれてありがとう」と細面の顔の影の方は言いました。
「私が殺人を起こしたことになっている件と
私が怒って疫病を起こすことになっている件。
微妙に誤解されている。
それをわかってくれる人がいて、嬉しい」
とその影の人は言いました。
「あぁ、早良親王さんだな」と思いました。
「でも、以上誤解されて、お祓いされて、都の守護を仰せつかることになって、大変なことではないでしょうか。今更、それはおりられないごようすですね。」
と、夢うつつの状態で、私は影の人に話しかけました。
すると、影の人のうしろに、大きな獅子のようなものが見えました。
それが、ものすごく怒り狂うように吠えるのです。
影の人は、白い大幣がついた長い枝のようなものを、しならせて、むちうちました。
すると、怒りの獅子は影の人にとびかかろうとしました。
影の人は、長い枝でむちうち、獅子をかわしました。
影の人は、怒りの獅子をうまくあつかえるようでした。
でも、一歩まちがえたら、食われてしまう位のきわどさです。
(この獅子はもしかして「祟りのエネルギー」かもしれません)
見ていると、怒りの獅子の周りに、何かのエネルギーが集まって、獅子はさらに力強くなっていきました。
(「祟りのエネルギー」が強くなったということなのかもしれません)
影の人のまわりにも、平安時代の人のような人が一人二人と集まって集約されていきました。(それが上御霊神社に祀られている他の神様たちのようです)
影の人が長い枝をしならせ、怒りの獅子を調整するにつれて、そのエネルギー体は膨らんでいき、徐々に私から離れて、円のコースを描きながらのぼっていき、消えていきました。
見送りながら「あぁ、これが千年以上も続いてきた、ということなんだな」と思いました。
早良親王は、「崇道天皇」と呼ばれ、「神」となった自分の役割を受け入れておられるようです。
そして、千二百年以上たったこんにちも、変わらず京都の町を守護してくださっているようです。
下御霊神社、上御霊神社と続けてお参りして、ホッとしたのもつかの間。
その一週間後、もう一つ、私が避けてきた所にお参りすることになりました。
続く