Smileゆり(柳澤由理)のはてなきブログ

魂と身体から自信を取り戻す・世界平和のメッセージ

世界平和 第二部16話 お能~天女の羽衣(興聖寺4)

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蓮1


4月8日は花祭り(お釈迦様のご生誕された日のお祝い)です。


京都の上京区にある臨済宗興聖寺では4月6日に
花祭りの行事があり、
その中で、一切経を治めた蔵の修理勧進能が
金剛流の山田伊純さんを中心に行われました。
https://lineblog.me/yamadanatsuki/archivs/1062443445.html


お能に関する解説のあと、
山田伊純さんの舞う「金剛流 舞囃子『羽衣』」を
見せていただきました。

 

舞囃子というのは、能のある曲の中の所だけを取り出し、
シテ一人がお面・装束をつけず、紋服・袴のままで、
地謡囃子を従えて舞うものを指すそうです。
 最も面白い部分だけを演じるため、能のダイジェスト版

といってもいいようなものです。

 

本来は「面・装束をつけず、紋服・袴のままで」
なのですが、

今回特別に、山田さんはそのアレンジ版として
あえて羽衣を着た天女役のお面と装束をつけて
本格的なお能を舞ってみせてくださいました。

 

本来ならばお能能舞台で演じて、
観客は少し離れたところから鑑賞するものです。

しかし今回は、お寺の方丈という広間で、お能
取り囲むように観客席が配置され、

観客はすぐ目の前で演じられるのを眺める

ことができるというぜいたくなものでした。

 

手をのばせば届くような距離でありながら、

絶対に手は伸ばせないような、

美しく、緊迫したステージでした。

 

このステージのあと和尚さんがお話しました。

 

「このような素晴らしいお能が見れたのは
興聖寺の開山さまが素晴らしいからです。
そしてその開山さまが大事にしてこれらた
興聖寺の貴重な一切経が収められている蔵の

修理勧進能であるから

ということを考えて、山田伊純さんを
はじめとした金剛流の皆様が勧進能を
演じてくださったのです。」

 

本当にそうだなぁと思いました。

 

天女のお衣装は美しく着飾られて
その姿の舞は、素晴らしかったです。

 

見ているうちに、私はふと、

足元に目が釘付けになりました。

 

天女の舞の歩みは、小さい一歩なのです。

お能の舞は中腰で、摺り足だそうです。)

小さく一歩一歩すり足で進んで舞う、その足元に
目が吸い寄せられました。

 

その時「天女は身体が細く小さい女性である」
という雰囲気がすごくしました。
人間で言えば、

まだ少女のお姫様のような、たよりなさげな
かぼそい感じがすごくしました。

大人の男性が演じているとは到底思えない!
手の動きも「小さく細い腕だなぁ」と感じました。

 

また、舞を見はじめた時に、なぜか「怒り」を感じました。

 

「ぷんぷん、私はなぜ、このような目にあったの!」
という感じです。

 

それからしばらくして、気を取り直した感じがして

「まぁ、いいです。あなたは知らないでしょうけど、
実は私って、こういう者です。」

と名乗っている感じがしました。

 

私は子どもの頃、読んだ

日本むかし話の本の中にある『天の羽衣』のお話では

確か、羽衣を取られた天女は、羽衣をとった男に
「おれと結婚してくれたら羽衣を返してやる」と

言われ、妻になります。
そして最後には天女は天に帰るという筋書きでした。

しかし金剛流の『羽衣』の筋書では、

参考サイト「金剛流 潤星会」の「能:羽衣」のページ「http://junseikai.or.tv/program/program21/

羽衣を取った漁師はちゃんと天女に

羽衣を返してあげるんですねー。

(えらい!)
「その羽衣がないと、天に帰れないの~!」と悲しむ天女を
見て、漁師は哀れに思い、天女に言う。

「羽衣返すから、天の舞を見せてくれ」と言います。

羽衣を着た天女は美しい天の舞をみせて、
宙に舞って、天に帰っていくんですねー。

 

だから、お能を見て、はじめにちょっと

「怒りぷんぷんぷんよ!」と言っているような心を

感じたのはあながち間違っていなかった、かも(笑)

 

お能:羽衣」について調べていると
この物語の舞台になっている場所について

書いてあるサイトがありました。

続く