第四部37話 鉄眼プロジェクト(一切経の歴史7)
京都宇治、黄檗の寶蔵院では「鉄眼プロジェクト」というものが行なわれています。
寶蔵院ウェブサイトの「鉄眼プロジェクト」のページ
https://www.hozoin.net/%E9%89%84%E7%9C%BC%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88
宝蔵院内の鉄眼版一切経版木収蔵庫には、約6万枚の版木が収蔵されています。
約6万枚のうち、4万8275枚の版木は国の重要文化財に指定されています。
(何故全部ではなく4万8千枚なのでしょう?)
その時の調査がどのようなものであったのか、よくわからないそうです。
また、昭和36年に、収蔵庫が新しくつくられ、今の収蔵庫に移転されました。
その際、全ての版木が適確に移動がなされたのかもわからないそうです。
即ち、鉄眼版一切経版木の実態は明確ではないのです。
国指定重要文化財を維持、保護していくためには、莫大な費用がかかります。
収蔵庫そのものは、その昔、たくさんの企業・団体・個人の有志の皆様からの有難いご寄付により、昭和36年に丈夫なコンクリートで作られていますので、当面は、耐えうる範囲のようです。
しかしながら、6万枚もの版木を納めている棚が、既に老朽化しています。
また、現状の版木収納方法のままでは、版木自体が反ってしまい、使用不可になる可能性があり、国からも指摘されております。
寶蔵院さんは、
・版木の収納方法を刷新するためにも棚を新調しなければならない
・版木の悉皆調査を実施しなければならない
と考えておられます。
そして、しっかりと鉄眼禅師の偉業で集大成である重要文化財「鉄眼版一切経版木」を未来へとつなぎ留めたいと思っておいでです。
その思いを実現させるべく、令和2年(2020)6月1日より、「鉄眼プロジェクト」として
・収蔵庫拝観
・御朱印
他
・鉄眼まつり(仮称)開催
などの運営をされていかれるそうです。
収蔵庫拝観は、おすすめです。
https://www.hozoin.net/%E9%89%84%E7%9C%BC%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88
こちらのサイトをご覧になって、拝観のご予約をされてください。
続く