Smileゆり(柳澤由理)のはてなきブログ

魂と身体から自信を取り戻す・世界平和のメッセージ

第三部072話 お火焚き(空海の恩返し4)

六孫王(ろくそんのう)神社の拝殿の前まで来た時、

 

20人くらいの年配の方々が集まっておられました。

 

「ん? 地域の集まりか、何か、かな?」

と思いました。

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六孫王神社の拝殿



拝殿の扉が開いていて、そこにいた方々が入っていかれる

ところでした。

 

私はそのうちの一人に尋ねました。

 

「あの、これは何かあるのですか?」

 

「今日は、おひたきがあるんやわ」

と返事がかえってきました。

 

「おひたき」が「おひたし」に聞こえて

「ほうれん草のおひたし、じゃないよね?」

と思いましたが、口には出さず、

私は、きょとんとしていました。

 

ほとんどの方が中に入られた時に、
残っている方に尋ねてみました。

「これは地域の方のお集まりですか?」

 

「いや、だからお火焚き(「おひたし」と聞こえた)よ。」

「これは、私みたいな通りすがりの者は入ってもいいんですか?」

 

と尋ねたら、どうぞ中におはいりください、ということでした。



入ってみたら、拝殿と相殿の間のところに、
割りばしの大きいようなものが綺麗に組み合わせて

置かれていて、

その中央に着火させ、火をくべるのだろうなと

いう風になっていました。

 

拝殿を通った方々は、「さぁさぁ、おあがりなさい」と

うながす声に従って、目の前の相殿に入っていかれました。

 

えぇ、もしかして、ご祈祷?

ご神事に参加してしまっていいの?

と思いました。

 

思えば、
・お菓子屋さんでお饅頭を買わなければ
・お菓子屋さんのおじさんから
 「六孫王神社」のことを聞かなければ
ここまで来ることはなかったのだし。

 

それにしても流れるように、
この神事に参加するように、タイミングが

あまりにもぴったりだった。

神の計らいか、と思うほどだ。

 

普通、こういう神事って、午前中にあるよね。

午後の2時だか3時だかで、
もう神事の終わりかけの時間じゃないのかな?

 

たまたまなのかもしれない。

 

まるで私が行くのを待っていたかのような
(と考えると、自己中かもしれないが)
あまりにも シンクロニシティの連続。

 

さて、

神事のご祈祷の間、三人の神官の方が

何度となく祝詞を唱えられました。

 

そのたびに、全身の細胞がぶるぶる震え、

汗がびっしょり。

 

つくづく

「マスクをしていてよかった」

と思いました。


マスクをしなかったら、汗がほとばしり落ちて
恰好悪い思いをしたところでした。

 

浄化なのか、何なのか、さっぱりわからないけれど
汗の出方はもう、凄かったです。

 

ご祈祷が終わり、相殿から出ると、
相殿と拝殿の間のところで「お火焚き」が

始まりました。

 

色々と燃やし、火で焼き焚かれた後、
最後にたくさんのみかんを火に向かって
投げ込まれるのを見てビックリしました。

 

次々にみかんを火にくべて、次々に火からあげて

いかれ、またどんどんみかんを火の中にくべて

いかれました。

 

これもマスクをしていてよかったと思いました。

私はそれを見ている間じゅう、ずっと口があいて

いました。

 

ぽかーんと口をあけたまま、

珍しいというか、

奇特なことに、

こういう貴い神事に、行きあわせて

参加させてもらえるご縁というか、

 

何と言っていいのかわかりませんが、

 

「ほんまにいいんかいな。」と思いながら

つったって見ていました。

 

終わってから、

火にくべたみかんの入った袋と、

火にくべていないみかんの入った袋を
渡されました。

 

「これ、神さんのお下がりや。」

と言って渡され、受け取りました。

 

受け取ってから帰る時、
「ほんまに、今日は、
あんた、ここに行きや、その次はここやで。
ほんで、そこで立って見とき。」

と誰かに言われながら、

連れてこられたかのような一日だったと思いました。

 

帰ってから、主人と一緒に
火にくべられたみかんを食べました。

 

おいしかったです。

そのおいしさというのは、うまく説明できません。

 

ふつうのみかんではなかったです。

 

焼いたから、というだけでもないようです。

何て言えばいいのかわかりませんが、とてもありがたかったです。

つづく