第三部040話多神社(神武天皇5)
神武天皇社に行ったあと、私たちを乗せた車は
「多(おお)神社」
別名、
「多坐弥志理都比古(おおにますみしりつひこ)神社」
に向かいました。
多神社は田んぼと住宅地の中に突然現れました。
二の鳥居には
「正一位勲一等多大明神」と社名が
書かれた額がかけられており、
その上に御丁寧に屋根がついていました。
多神社については38話でも書きましたが、
再度書きます。
多神社は
神社の名前からしてみると、
弥志理都比古(みしりつひこ)を祀る
神社ということになります。
「身を退いた」という意味で
「ミシリツヒコ」とも呼ばれているそうです。
拝殿の裏側には四つの社殿があります。
それぞれの祭神は次の通りです。
この四つの社に神武天皇の御一族の方々が
祀られています。
でも「神武神武」(戦いの雰囲気)はしていません。
どっちかというと
「まろまろ」(和歌を詠んでいるような雰囲気)はしています。
これはもしかして、
『古事記』を編纂した
太安万侶(おおのやすまろ)も祀られている
ということが関係しているのかもしれません。
神八井耳命は多氏の祖神だそうです。
(多神社のあるあたりは多氏の拠点だったそうです。)
まろちゃんが立っていました。
拝殿で手を合わせてお祈りしました。
するとさきほどの「神武天皇社」で感じた香りと
同じ香りがしました。
この香りを感じているとこんなことを思いました。
想いはなかなか言葉にできないものです。
しかし、
「言葉にできない想い」は
言葉にできなくても
「言葉に乗せて」伝えることができる
・・・ということです。
もしかしてそれが「和歌」の世界なのかもしれませんね。
私はこんな事を考えているのでは
ありませんが、なんとなくおりてきた
という事で、記録しておきます。
多神社のお参りが終わってから、
レンさんご夫妻は、もうひとつ神社に連れて
行ってくれました。
その神社というのは・・・
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