第三部024話 法隆寺へ(法隆寺2)
法隆寺に行く、と決まってから、
奈良在住の友人レンさんに、法隆寺について
「どこを見たらいい?」と尋ねました。
「見どころはいっぱいありすぎる・・・・」と
レンさんは答えました。
レンさんとのやりとりで見るべきところは
1、「金堂」の中の「釈迦三尊像」
と
2、「五重塔」
と
3、期間限定公開の「夢殿」の「救世観音」
の三か所にポイントを置いて見ることに
決めました。
特に救世観音(ぐぜかんのん)は江戸時代から
200年間公開されていなかったそうです。
フェノロサが岡倉天心と共に法隆寺に訪れ、
200年間閉じられていた、夢殿厨子を開き、
長い布にまかれていた救世観音を発見したそうです。
その時、法隆寺のお坊さん達は
本気で、がちがちになって震えていて
「開いたら、天変地異が起こるからだめだ!」と
フェノロサに、やめなさいと言っていたそうです。
私は救世観音様にはまだお会いしたことがない
事を思い出しました。
レンさんが言うには
「救世観音様はものすごい慈悲の観音様」だということです。
救世観音像の写真を拝見してもその慈悲の表情が
ただならぬ慈悲、ものすごい慈悲であると感じます。
是非ともお会いしたいものだと
感じました。
翌日はできるだけ早く家を出ました。
午前中に拝観をすませるつもりでした。
平日の午前中だったので、電車は
ひと一人乗っていませんでした。
徒歩20分ということでした。
駅前で掃除をしている方がいて、
歩く方向を教えて貰いました。
法隆寺は南大門から入り、目の前に中門が
ありました。
ものすごい筋肉隆々の金剛力士さんが
門の左右に立っておられました。
中門の横の拝観受付を通って中に入りました。
入ると、五重の塔と金堂が目に飛び込んできました。
「きた~! 法隆寺だぁ」と感じました。
続く